家が型落ちにならないためには?

 こんにちは。

 Rarezaの野口です。

 2025年4月に住宅は大きな変化が2つあります。

 1つは省エネルギー性の義務化です。

 そもそもは2020年に義務化される予定だったものが、5年も後ろ倒しになっただけのものですが、

今までは断熱材が入っていなくても住宅を建てることが可能でしたが、

今後は一定水準の省エネルギー性のある住宅しか建てることができなくなります。

 しかし、この基準も平成28年基準と言われていますが、平成11年基準とほぼ変わりがないものです。

 日本の住宅は、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)によって建物性能が高められていました。

 なので、この30年間はずっと平成4年基準である新省エネ基準が標準になっていて、変わっていません。

 新省エネ基準が世の中の標準になっていたのは、旧住宅金融公庫で住宅ローンを借りるためには

その基準への適合が不可欠だったためです。

 多くの人が旧住宅金融公庫で住宅ローンを借りていたときは、

旧住宅金融公庫の基準を高めることで、住宅の質が上がっていました。

 それは、省エネルギー性だけに限らず、他の部分に対しても同様です。

 しかし、銀行の住宅ローンが増えることで、基準の上昇が行われなくなり、現在に至ります。

 そして、2025年4月の義務化基準は建築基準法の改正なので、「最低基準」

 その最低基準も、国のロードマップによると、2030年にはZEH水準を新築では標準化、

2050年にはストックの半分をZEH水準にしたいと載っています。

 今、家を建てるとしたら何年住みますか?

 国のロードマップから読み取ると、新築であれば、最低限、2030年のZEH水準は

超えておかないと、5年住んだら型落ちになってしまいます。

 では、その5年後と今とは、冬の寒さは大きく違うのでしょうか?

夏の暑さは大きく違うのでしょうか?

 きっと大きくは違わないはずです。

 また、その5年後と今とは、価格は待てば安くなるのでしょうか?

 これもきっと大きくは違わないか、むしろ5年後の方が物価上昇している可能性が高いです。

 国はいきなり基準を大きく引き上げることができないだけで、その優位性はわかっているからこそ

ロードマップに載せているのです。

 2つ目の変化は、建物構造規定である4号特例廃止です。

 こちらについては、申し訳ありませんが、申請方法の変更であって、家を建てる人にとってのメリットはありません。

 レベルの低いところで言えば、今まで構造の検討をしていないといけないのは当然なのですが、

それすら検討できていない建物が世の中には存在し、最低限の性能を担保するために改正されたものになります。

 もしかしたら、今後は耐震性能の向上が義務化されたりするかもしれませんが、

現状ではそういう話しはありません。

 ただ、能登地震など、しっかりした建物が必要なことは明白なので、最低基準ではなく、

もっと安全な家を作っていくことは必要です。

・2025年4月の住宅の大きな変化

 1.省エネルギー性義務化

 2.建物構造規定の4号特例廃止

1.省エネルギー性義務化

 ・UA値:0.87W/m2K以下

 ・一次エネルギー消費量基準値以下

 2つの”最低基準”がありますが、平成28年基準と言い、2024年現在で6年前の基準かつ

断熱性能基準は平成11年基準と同じため、最低限の基準です。

 2030年にはZEH水準を標準化と記載されているため、

現在でも0.6W/m2K以下の性能は必須です。

 Rarezaでは、より快適に暮らしていただくためには

 ・UA値:0.46W/m2K以下

 ・C値:0.36cm2/m2以下

 は必要だと考えています。

2.建物構造規定の4号特例廃止

 基準が変わるわけではなく、今まで建築士が設計することで省略できていた

構造関係の書類を添付するように変わります。

 合わせて、いくつは変更されているので、最初は業界が少しバタバタするかもしれません。

 基準が高まるわけでもなく、今までも当然だったことをチェックするようになる

ということが違いです。

 家を建てる人にとっては特に何も変わらない・・・でないといけないことだと思います。

 うまくいっていなかった部分は、建築業界の問題です。

 建物の最低基準を定めているものが建築基準法です。

 しかし、最低基準では住む人を守り切れないものがあります。

 それらに対応するのは、最低基準を超えていればOKということではなく、

どういう暮らしをしたいのかを叶えることができるようにしておくことが大切です。

 Rareza 野口

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